野辺の草 [自 然]
今年は幾人に会ったか
この谷に暮らし始めて
出会う人もほんの僅か
しゃべりはお経のみだ
要バッテリーチェック
運転すると実に疲れる
その日の夜は爆睡する
人と会わずに心地よい
情報は雲の流れに任し
身は自然の現象に従う
神清して陽は東に昇り
風高して陽は西に沈む
過去も未来も無として
遥かに放てば手に余る
分岐点 [自 然]
今ある環境に馴染むか
次くる環境に馴染むか
どこを分岐点とするか
生物であれ地球であれ
ダーウィン如何に思う
体の組織は破壊される
変化する環境に順じて
体の組織は変異される
ダーウィン如何に思う
それに順ずるのも人間
人工物で病んでる生物
人工物で汚される地球
適応できぬ生物と地球
地球の未来を握る人間
自然淘汰から人工淘汰
ダゥーインも見落とす
人間の欲する力の存在
実は今が分岐点なのか
心に残る先生 [往 年]
たぶん小学校四学年の頃
秋の遠足で分校に向かう
泣いてる稔君が隣を歩く
そこには先生の顔がない
こんなにも泣いてるのに
先生は気づこうとしない
私達は見はなされている
先生達の暴言や暴力等は
幼い脳裏に強く刻まれる
六十数年経ても消えない
学校教育法の施行後でも
指導力不足で心無い鬼が
幾度も夢に出て魘される
小学校の楽しい思い出は
三学年の及川&長崎先生
及川先生が病気になって
長崎先生は代替の女先生
両先生は人間性の豊かな
とても優しい笑顔の先生
今でも心に残る先生たち
学校の究極的な役割は
心豊かな人間性の形成
登校するのが待ち遠し
早く朝が来てほしいと
思える学校でありたい
アッと驚く為五郎 [自 然]
時計の右回りには
毎度 急かされる
限りある時を刻み
段々とせばみこむ
言われも遅かれし
畑作すぎて疲れる
一休みに思うこと
今日から明日へと
明日から明後日へ
左回りに時を刻め
そしたら懐かしい
人たちに出会える
アッと驚く為五郎
疲れは解消される
(^▽^)/
蓑虫越冬 [自 然]
寒い時は自分の熱で
私はわたしを温める
他から熱をもらうと
病が騒ぎ面倒が起る
我熱で越冬する事を
私は蓑虫越冬と言う
秋冬は電気も石油も
使わず我熱で過ごす
夏よりも冬が大好き
蓑虫は揺り籠に乗り
温かさに包まれ乍ら
楽しい夢旅ができる
※
冬支度
自家発熱越冬の方法
寝袋を三枚に重ねて
蓑虫のわたしとなる
ぴょんぴょん歩きは
必要に応じて行なう
(^▽^)/
秋の彷徨 [宇 宙]
今宵の月に眠れない
全ては過ぎ去り行く
日に流れる雲の如く
またとして同じもの
未だ見たことがない
目の前の草木花とて
時の流れに咲いては
今は昨日の花でなく
眺めてる我も同じく
地球と共に宙を徨う
この詩を 昴に捧ぐ
谷村新司さん お疲れさまでした
谷村新司さん お疲れさまでした
遥かなる山の [往 年]
呼び声 聴こえてくる
泣いた また泣いいる
若いときも 泣いたが
老いてもまた泣いてる
山田洋次原作 ここに
風見民子は倍賞千恵子
年月は流れて常盤貴子
高倉健から阿部寛ーへ
理不尽なこともあるが
春夏秋冬の流れの中で
風間牧場の景色が映え
遥かなる山に愛を呼ぶ
紫しめじ [往 年]
この時期になると
あのキノコを思う
父とよく採取した
懐かしい紫しめじ
とても美味かった
軽く茹でたあとに
大根おろしと酢と
しょう油で和える
二人が夢で出会う
そしてキノコ狩り
岩手南部遥かな里
花泉町の秋の空山