野辺の友 [自 然]
清々しいなる気配とは
畑に向かう野道で起る
山が海が空が呼吸する
我が血も呼吸し始める
冬春の空をかけめぐる
多くの植物と語り合い
多くの友が呼吸をする
我も絶好調子と呼応する
山と海と空と風に滞らず
生まれゆく声が響き渡る
枯れ野 [自 然]
空豆の定植をする
枯れ野に寝転がる
秋染む雲の動きを
眺めながら一眠り
フロチャートとは
アルゴリズムとは
サブルーチンとは
プログラミングし
複雑な回路を作る
効率化を図る度に
失う事が多かった
わたしは気づいた
今日も羊雲に乗る
野辺の草 [自 然]
今年は幾人に会ったか
この谷に暮らし始めて
出会う人もほんの僅か
しゃべりはお経のみだ
要バッテリーチェック
運転すると実に疲れる
その日の夜は爆睡する
人と会わずに心地よい
情報は雲の流れに任し
身は自然の現象に従う
神清して陽は東に昇り
風高して陽は西に沈む
過去も未来も無として
遥かに放てば手に余る
分岐点 [自 然]
今ある環境に馴染むか
次くる環境に馴染むか
どこを分岐点とするか
生物であれ地球であれ
ダーウィン如何に思う
体の組織は破壊される
変化する環境に順じて
体の組織は変異される
ダーウィン如何に思う
それに順ずるのも人間
人工物で病んでる生物
人工物で汚される地球
適応できぬ生物と地球
地球の未来を握る人間
自然淘汰から人工淘汰
ダゥーインも見落とす
人間の欲する力の存在
実は今が分岐点なのか
アッと驚く為五郎 [自 然]
時計の右回りには
毎度 急かされる
限りある時を刻み
段々とせばみこむ
言われも遅かれし
畑作すぎて疲れる
一休みに思うこと
今日から明日へと
明日から明後日へ
左回りに時を刻め
そしたら懐かしい
人たちに出会える
アッと驚く為五郎
疲れは解消される
(^▽^)/
蓑虫越冬 [自 然]
寒い時は自分の熱で
私はわたしを温める
他から熱をもらうと
病が騒ぎ面倒が起る
我熱で越冬する事を
私は蓑虫越冬と言う
秋冬は電気も石油も
使わず我熱で過ごす
夏よりも冬が大好き
蓑虫は揺り籠に乗り
温かさに包まれ乍ら
楽しい夢旅ができる
※
冬支度
自家発熱越冬の方法
寝袋を三枚に重ねて
蓑虫のわたしとなる
ぴょんぴょん歩きは
必要に応じて行なう
(^▽^)/