狂い咲き [平 和]
神無月 山桜に花が咲く
これを狂い咲きというが
それは人間の見方である
開花は春への兆しである
霜月 山桜の花弁が舞う
罪あるものが立候補する
人間の欲の深さに何とも
呆れ果てて穴に入りたい
日本でも揺れ動く人間性
選挙権は行使されるのか
有権者の視力が試される
万一再選あれば狂い咲き
萎れない [平 和]
暑いの暑いのとても暑い
プランターの草花に謝る
地植えの花は元気を求め
生きたい根は活路を求む
今までぼんやりと現れた
飛蚊が鮮明に見えてきた
幾度か行間を邪魔する度
世の絡繰りが鮮明になる
世間では不正事が広がり
何もかも不信に満ちてる
偉い大人の偽りを見ても
萎れるな未来に生く子よ
あゝ虚構 [平 和]
仰げとも描けども
農夫の詩に至らず
質さぬ虚構の政策
呆れて力が抜ける
吾の筆は鍬となり
畑を耕し畝を作る
畝は空の雲を仰ぎ
苗の活着を進める
手に筆が帰るまで
移ろい易い策から
目も耳も遠ざけて
山の畑を黙に耕す
難破船 [平 和]
不正はコロナ以上に感染する
国の舵をとる議員の不祥事は
朝のニュースにも流れている
そして
見聞きする民の良識を狂わす
かの有名なカーメーカーさえ
不正を行い信頼を低下させる
日の本なる船は難破しそうだ
そして
不正なる風潮はいよいよ高波
朝刊不安 [平 和]
学生時代に感じた不安
平和シュプレヒコール
不安は五十年前に遡り
今朝の新聞一面に蘇る
二度と起こさない宣誓
しかし憲法九条の反故
戦闘機を輸出するとは
の声と音楽が聴こえる
民意の届かぬところで
田池が嘆き迷っている
教育の危機 [平 和]
拝啓 文科省様
他人と競って得た力は
人を傷める凶ともなり
欲を増やす凶にもなる
競へ競への言葉でなく
心豊かになれの言葉だ
他に誇らず自分に誇り
自己実現する能力こそ
心豊かな社会に生きる
弥生順風 [平 和]
順なる風ょ吹かれん
祈願する年の始まり
天地がひっくり返り
国会も大きく揺れる
桜咲く弥生とともに
邪払の順風が到来し
国の端々まで潤えと
弥生の春の風に乗り
荒波を越えて行かん
さすれば地平線見ゆ
枯渇詩水 [平 和]
新年になってから疲れた
あの日から枯渇した詩水
しばし彷徨っている間に
東京にも雪が降っている
どう原野原を歩いたのか
私の足の裏は血だらけだ
外はいつの間に雨になる
ちょっとでも油断すると
政界に悪が蔓延るように
雪雲の陰に欺瞞が広がる
粛清! [平 和]
世界で起っている事
ワールドニュースが
映像と音声で流れる
地球の気候の変動で
諸生命の危機が迫る
今成す事は何なのか
各国のリーダーには
見えているかが問題
対策は人間の減欲望
躍起になる日本内閣
もうすでに信頼低下
全くもって情けない
粛清相手は己の欲望
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