涅槃路 [白血病]
今朝涙が凍りついた
何度も危機はあった
ケンタロウが逝った
胆嚢炎になった時に
ピッピー鯉が逝った
腹膜炎になった時に
一番のボスが逝った
緊急病院へ向かった
痛みは点滴で収まる
悲しみの向こうには
仲間達が待っている
残りを懸命に生きて
涅槃路で落ち会おう
寂しい時は夢で会う
放てば [白血病]
一息をついて見上げる
紅葉の衣を脱いだ枝に
我が四肢も青空に放す
風は冷たく赤血が走る
落葉を拾い腰を伸ばす
紅い葉を光に透かすと
葉脈が喜び溢れている
☆
道元のことば通り
放てば手に満てり
我が心も紅葉する
粛清! [平 和]
世界で起っている事
ワールドニュースが
映像と音声で流れる
地球の気候の変動で
諸生命の危機が迫る
今成す事は何なのか
各国のリーダーには
見えているかが問題
対策は人間の減欲望
躍起になる日本内閣
もうすでに信頼低下
全くもって情けない
粛清相手は己の欲望
リーダーの資質 [平 和]
穴熊の家の前を通る
山芋の林を抜けると
ようやく青空に会う
山奥で生きているが
ここは青空だらけだ
選挙の時は下山して
必ず投票所に向かう
悪政の抑止力になる
私利私欲の候補者は
リーダーの資質なし
耕す鍬に力を入れる
再び青空を乱すなと
戦後の深い悲しみを
思い出して涙を絞る
無色無形へ [道 元]
自然薯を掘り続けて
まもなく72分経つ
休んでは空を見上げ
風に舞う黄葉を追う
葉散るイチョウの葉
春季の光で出現して
秋季の陰に銷融する
峯の色渓の響は我心
放てば 手にみてり
生死も気にならない
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