山息吹 [自 然]

山の端にさくらが揺れる
この景色はとても好きだ
東風にうまく乗りながら
春の陽差しとともに戯む
目立たない洋装で優しく
笑っている貴女に会える
今日のコーヒーは美味い
仲間達は次に来るものに
東風を呼び陽差しを求む
藤が山腹に色づき始める
穏やかな陽差しの中で
大江健三郎の本を読む
今から50年も前の事
我れ青春に其本を買う
波動食感 [自 然]
人知れず、苦さの微動食感
老いては苦みの旨さに唸る
寒さが野菜の甘さを増やし
苦みから甘さを微動させる
目の覚めた甘さが波動して
老いた舌を大きく頷かせる
苦甘の波動食感、人知れず
買い物難民 [自 然]
クラッチは左足ではずし
ブレーキは右足でとめる
フットブレーキで戸惑う
ニュースが広がっている
またかぁと話題にあがる
年寄りの話題は流言する
買い物はレジで金を払う
金種は財布から拾い払う
ポイントクーポン夢物語
キャッシュレスに戸惑う
ポイント活用など程遠い
自動車の免許を返上する
買い物難民
バックに走り始める
ほー勝手すぎる動作
半クラッチはどこだ
あのバランス足踏み
捨てがたい野生感覚
やはり 吾なる吾は
山の畑で腰を伸ばし
やはり 吾なる吾は
山の畑で腰を伸ばし
流れる雲に声かけて
光と水と風とともに
光と水と風とともに
寂滅性中に随い乍ら
自給自足をしていく
自給自足をしていく
晩餐会 [自 然]
シャクソンは大きく頷き
晩餐会を開くことにした
コッペパンとブランデー
納豆とミルクが合う事を
たいへんよく知っている
陽が昇る彼方の青空と海
眠りから覚める夜と昼に
境がないこと知っている
複雑にからみ合いながら
緑の地球(HoShi) を創っ
ていることを知っている
ここまで考えてから悩む
新人類(いわゆる人間)を
招待するべきか否か・・
★
原人と人間の違いは何か
2023年に参究したい
詩ぃとは [自 然]
以下参照
※
(貴司)
おっちゃん
詩ぃ書くのって楽しい?
(八木)
しんどい
こんなしんどい
あれへんな
(貴司)
ほな 何で書くん
(八木)
生きていると言うことはな
大勢で船に乗って旅している
ようなもんや
みんなが船の上でパーティー
している時
おっちゃんは息苦しくなる
おっちゃんは息苦しくなる
それで冷たい海に飛び込んで
底へ底へと潜っていって
底に咲いている花を必死につ
かみ取って船に戻ってくる
そしたら
しばらくは息できんねん
その花が詩ぃや
なるほどなるほど
全く そうだなあ
今日はたまげたぁ
心中 見られたし
※~※ 2022/10/19の朝ドラ「舞い上がれ」引用
不登校 [自 然]
幼き日々の原っぱに似て
わたしが一番落ち着く処
光が奏し
森が歌い
鳥が舞い
木々躍る
動物達が
集まって
豊かな時
が流れる
やがては
山と粧う
見えないものが見える
聞けないものが聞ける
匂わないものが嗅げる
知らない味を楽しめる
今も四方の世界に浸る
幼き日の孤独から始まり
ようやくと辿り着いた処
秋萌(akiho) [自 然]
過去を顧みず
明日を夢見ず
今を生きてる
流れ行く雲も
揺れる銀杏も
染めゆく椛も
空に秋萌ゆる
過去を顧みず
明日を夢見ず
大地に染まる
天干の稲穂も
宙舞う銀杏も
散りゆく椛も
地に秋萌ゆる
後にも先にも
今を懸命なる
初秋に鳴く蝉
栗木を歩む蟻
暮れる夕陽も
伸びゆく影も
やがて