あのままにした約束を


今でも覚えているかな


僕は ずいぶんと歳を


重ねてしまったのだが


こんな雨の日曜日には


しとしとと 想い出す








それはとても遠いところで


僕の声はもう届きはしない


僕も明日を知らない年月を


すれすれに生きてきたけど


真っ赤に染まる夕暮れ時は


ふらふらと想い出すのです








卯月の陽と風に干した布団は


どこまでも優しくて柔らかい


けふという日は 最後と思い


陽が落ちれば床につくけれど


毎夜 明から暗に入るときは


うすうすらと想い出すのです