梅雨の間に [土光風]
畑は山の麓の谷にある
天から雨水が辿りつく
山の有機肥料を運んで
自然のままにできた畑
ある時は作物が水底に
ある時は野鳥が食して
ある時は照りで枯れる
天の堆肥が実りを呼ぶ
欲もなくありのままに
天を見上げては微笑む
山は時なり空も時なり
限りなく自然に銷融す
あゝ虚構 [平 和]
仰げとも描けども
農夫の詩に至らず
質さぬ虚構の政策
呆れて力が抜ける
吾の筆は鍬となり
畑を耕し畝を作る
畝は空の雲を仰ぎ
苗の活着を進める
手に筆が帰るまで
移ろい易い策から
目も耳も遠ざけて
山の畑を黙に耕す
闘病生活を経た農夫の独り言を表現しています。 「︙」のメニューボタンを押しPC版サイトをチェックします。
スマホでご覧になる方は、「︙」のメニューボタンを押してPC版サイトをチェックすると見やすいです。